妊娠・育児の備忘録

妊娠・育児の備忘録

妊娠・育児にまつわる自分メモ

神宮外苑の火災に親として思うこと

スポンサーリンク

先日、神宮外苑のイベント会場で起きた火災で5歳の男の子が亡くなるという痛ましい事故が起きました。

まずは、亡くなった男の子のご冥福をお祈りいたします。

そして、目の前で我が子を亡くされたお父さんの心中は想像するだけでも胸が張り裂けそうな気持ちです。

この火災に関して、親として考えたことをまとめておきます。

「遊具」として設置されているものの危険性を見抜けるか

まずひとつめが、遊具としてイベント会場に設置されているものの危険性を見抜けるのかどうかという点です。

火災が起こった後になってから「おがくずに白熱電球」という状況を聞けば、それは燃えるだろうとすぐに思いつきます。

けれど、イベント会場にそれが置かれていたら、何らかの安全対策がしてあるのだろうと考えてしまうのではないでしょうか。

 

あの遊具は、事故が起きてから振り返れば、火災が起きなかったとしても危険と思われる点がたくさんあります。

・子供が体重をかけても崩壊しないのか

・子供が遊ぶためのものなのに木材の角がむき出し

・そもそも、白熱電球は触るだけでも熱い→遊具のそばに置くべきでない

素人の私が考えるだけでも、これだけ不安になる点があります。

 

けれど、事故が起こる前にこれだけのことを予想できたでしょうか。

のぼってはいけないと書かれていればある程度の危険も予想できますが、そうでなければ、まぁ安全に作ってあるのだろうと考えてしまうかもしれません。

まして、場所はアート作品の展示会場。

おそらく、親の趣味で連れてきたという側面が強いのでしょう。

そこで子供が楽しそうなものを見つけて飛びついていったら、しばらく遊ばせようかという気持ちにもなってしまうのではないでしょうか。

 

なんだか話が散らかってしまいましたが、要するに、それなりにきちんとしていると思われるイベント会場では、私たちはその安全性を無意識に信用しているのではないかということです。

日本社会では、安全に関して事前にきちんと対策されているのが当たり前になっています。

それは非常にすばらしいことですが、そうではない場所があるかもしれないということを頭の片隅に置いておく必要があるのかもしれません。

危なそうな場所をすべて避けるのは正しいか

それでは、危険だと思われる場所をすべて避けて生活するというのは正しいのでしょうか。

もちろん、命に即座にかかわるような危険からは遠ざけてあげる必要があります。

しかし「危なそうだから」という理由ですべてを避けてもよいのでしょうか。

 

あれもこれも全部、危なそうだからやってはいけないと言われて育った子は、危険を回避できる子になるでしょうか。

そうではないでしょう。

それは、親が代わりに危険を回避してあげているだけにすぎません。

それに加えて、我が子の好奇心をそいでしまうことになります。

 

危険なことをして、痛い思いをするからこそ覚えることもあるのです。

我が家では、後遺症が残らないような怪我ならばある程度経験しておくべきだと考えています。

しかし、命を失うような事故になってはいけない。

その匙加減は、ある程度親がコントロールしてあげる必要があるのかもしれません。

こどもに危険なことをどう教えるべきか

今の日本は、私が子供だった時代に比べて格段に安全になりました。

普通に生活していれば、ちょっとした過失で大きな事故になってしまう確率は非常に低くなっているはずです。

家電製品をはじめ、ありとあらゆるものに安全装置がついています。

 

もちろん、安全なのはとても素敵なことです。

それによってつらい思いをする人が1人でも減るのならば製品はどんどん安全に改良されるべきなのでしょう。

 

しかしそれと同時に、子供が危険を学ぶ機会も減っているのではないかと感じています。

安全なものに囲まれて育った子が、危険な物の取り扱いを知らないのはある意味当然とも言えるのかもしれません。

だからこそ、現代ではある程度意図的に危険なことについて教えてあげる必要があるのかもしれないと感じます。

 

しかし、その学ぶ環境をどのように作っていくか。

多くの経験をさせるという月並みな答えしかうかんできません。

後は、過去に起こった事故について話をするといったようなことでしょうか。

 

安全になっている現代だからこそ、危険を知る機会が減っている。

それが、自分や他人を危険にさらしてしまうことになりかねない。

子供の安全について、非常に考えさせられる事故でした。

スポンサーリンク